なんやかんやで約10年、臨床で看護師を務めてきました。
約10年の経験値から患者さんが訴えてくる事ってある程度自分の中に統計データが溜まります。
これらは季節柄ということもなく、1年を通してよく訴えが起こるものです。
この記事を御覧の看護師さんがおられたら深くうなずいてくれることでしょう。
そんななか、うちの妻もよくかゆみを訴えています。
今回は「痛み」とは違うけれども、痛みと同等、いやそれ以上に辛い「かゆみ」についての対策をまとめたいと思います。
また、結論としてかゆみ止め薬は下記を選びました。
masayanが選んだかゆみ止め薬
- HPクリーム
- オイラックスソフト
- ヴァセリン オリジナルピュアスキンジェリー
- ウナコーワクールパンチ
- ムヒAZ錠
かゆみ対策について悩んでいる方や、かゆみ止め薬は何を用意したらいいのか迷っている方の参考になれば幸いです。
では、参りましょう。
「かゆみ」には何でも「かゆみ止め薬」を使えばいいってもんじゃない
うちの妻は一年を通して常に、かつ、頻回にかゆみを訴えます。
そして、先日、恥ずかしながら「正露丸」以来にもめることがありました。
<ある日の出来事…>
あぁ~かゆい〜。かゆい〜。ムヒどこ行ったっけ〜。あ、あったあった。(ぬりぬり)
ん?どうしたんや?蚊にでも刺されたんか?
なんか知らんけどかゆくなってきたからムヒ塗ってんねん。
…。ムヒってステロイド入ってるよな?
…知らん。
いっつもムヒ塗ってたらステロイド塗りたくってるってことになるやん。ちゃんと自分が何の薬使ってるかわかってるんか?
そんなん知らんわ。普通、ステロイドが入ってるとか知らんやん。うちは子供のころからかゆかったら「ムヒ」塗ってきてんねん。かゆかったら即「ムヒ」や。
薬を使うんなら調べてからの方がええやん
そんなん言うけどな、ウチは医者でも薬剤師でも看護師でもないねん!知らんわ!
…といった感じで「かゆくて無意識的にムヒを塗った。」たったこれだけの出来事で壮大な夫婦喧嘩へと発展していきました。
ほんとうちの妻ってコワイ…ではなく、普通「かゆみ止め」って書かれていたら迷うことなくかゆいときに使うなぁって思ったんです。
疑問に思うのは医療従事者くらいなんかな。
上記にもあるように自分の身体に薬を使うなら薬はよく考えて使うべきです。
かくいう私も曖昧な知識だったこともあり、下記にまとめるうちに「かゆみ止めってそうだったんだぁ」なんて思ったタイプです。
そして、また後方でも触れますが全ての「ムヒ」にステロイドが入っているわけではありませんでした。
入っているタイプもあれば入ってないタイプもありました。思い込みで発言してすみませんでした。
なので、改めて、これから私と共にかゆみについて知識を深めていきましょう。
そもそも「かゆみ」ってなんで起こるの?
そもそも、なぜかゆみが起きるのかは実は、現在でも詳しいメカニズムはまだわかっていません。
かゆみには主に2種類あります。それは「末梢性」と「中枢性」です。
末梢性のかゆみというのはブツブツなどがあって「かゆみ」を感じる場合です。
表皮と真皮の結合部にあるかゆみの神経を刺激してかゆみを感じます。
中枢性のかゆみというのはブツブツが無くて「かゆみ」を感じる場合です。
黄痘や透析の人などのご病気をお持ちの場合は「オピオイドペプチド」と呼ばれるモルヒネ様物質が増加することがあり、このオピオイドが神経を刺激してかゆみを感じます。
つまり、かゆみを感じる部分の皮膚になんかしらの異常があればそれが原因であり、何もないのにかゆみを感じる場合には身体の内臓疾患の可能性があります。
また、皮膚には肥満細胞と呼ばれる細胞があります。そこから分泌される「ヒスタミン」という物質が「かゆみ」を引き起こす役割を果たしていることも知られています。
ということで、「かゆいから掻く」といった刺激は、皮膚が敏感な方の知覚神経を刺激し、さらにかゆみ物質である「ヒスタミンの分泌」を促してしまいます。
そのため、搔いても搔いてもかゆみが止まらず、どんどんかゆみが広がっていくという現象が起きると考えられています。
自分の肌で起きている「かゆみ」は外的要因なのか内臓疾患によるものなのか考えないといけません。
では次でかゆみが起きる主だったケースを紹介します。
かゆみが起こるパターン
①ナイーブなお肌
乾燥肌や敏感肌などは触れたものなどの刺激でかゆみが起こることがあります。触れたセーターや髪の毛など。
②ドライスキン(乾燥肌)
皮膚の保湿力の低下や乾燥に伴いかゆみを感じることが多くなります。
③環境要因
環境状態の影響も要因となります。例えば冬場空気が乾燥してくるとそれに合わせて平時は問題なくても皮膚が乾燥しやくすなり結果かゆみを感じるようになります。また、夏場であれば汗をかくので汗がかゆみの原因となります。また、春であれば花粉がアレルギーの原因ともなり、秋であれば夏に受けた紫外線のダメージで皮膚のバリア機能が低下するケースもあります。
④虫刺され
一番わかりやすいケースです。蚊やノミ、ダニなどに肌を刺され毒性のある物質が体内に入ることで、発赤、腫脹、かゆみが起きます。
⑤薬の副作用
現在飲んでいる薬による副作用です。他にも肌に合わない化粧品なども。薬疹と呼ばれるアレルギー反応です。薬の注意書きなんかを読んでいただけるとよく記載もされています。例えば、かゆみ止めの飲み薬の副作用がかゆみだったりとか。
⑥直接的・間接的疾患
先の段落でも触れましたが中枢性の内臓疾患。他にはアトピー性皮膚炎や蕁麻疹。金属アレルギーや水虫やストレスなど直接的にかゆみを感じるものや、ストレスなど体内の環境が崩れた結果、皮膚の状態が悪くなりかゆみを感じるケースもあります。
この記事を御覧のあなたのかゆみはどこが該当しそうなものはありますか?
自分の行動ではどうしようもないケースもあります。お薬であれば医者と相談し調整しなくてはなりませんし、疾患によるものであればやはり医者と相談です。
我慢しないで正直にお伝えして、調整していただきましょう。
では、次からは自分でできる対策について考えます。
かゆみ対策
では、ここからはかゆみ対策です。
上の段落のかゆみパターンを見てもらえればわかるのですが、自分で対応できるものとできないものがあります。
まずは、疾患に関するもの。これは主治医とお薬等の調整をしてください。
次に、アレルギーに関しても自分で意識してください。金属アレルギーの方は金属を避けるようにしましょう。
また、ハウスダストに弱い方はマメな掃除大事です。
マメに掃除をされないタイプの方は特に寝具にもご注意。油断するとダニなんかも発生してます。
これ、他人事じゃないですよ?安心して眠りにつくためにも寝具のメンテナンスはしっかりしましょう。お布団を干すのも大事なことです。
そして、汗をかくことで「あせも」になりやすい方は汗の拭きとりや着替えで対応するようにしましょう。
…と消去法で行くと最終的に残ってくるのが比較的多い要因になりそうなやつですね。
まず第一にお肌の保湿。これを意識しましょう。
ドライスキン対策
熱いお風呂に浸かるのは止めましょう。熱いお湯により肌の脂がなくなるのも乾燥の元です。
また、近年では洗浄力の高い石鹸やシャンプーなども販売されています。肌が乾燥するようになってきたら洗浄力の弱いタイプに切り替えることも考慮してください。
また、ボディタオルやボディブラシの使い方も柔らかいものに変えたり、泡立てたもので洗ったりと皮脂を落としすぎないことを意識するようにしましょう。
また、私がかつて働いていた慢性期の病棟では皮膚乾燥が強いご老人にはスキナベープを使っていました。赤ちゃんにも使える低刺激性なところも非常に良かったですよ。
そして、お風呂上りの水分の拭き方もタオルでゴシゴシはやめましょう。タオルの摩擦による皮膚のダメージも状態によっては十分強くなるものです。
そして、お風呂上りの保湿剤をしっかり塗りましょう。
生活面の改善
「かゆみ」をなんとかしたいと思うと、どうしてもスキンケアに目が行きがちですが、それが以外にも生活面から変えることも大事です。
とりわけ食事です。食事面では、ビタミン類を意識して取りましょう。ビタミン類には肌の代謝を促進し、潤いを保つ働きがあります。とくにビタミンAとCは、その効果が高い栄養素です。
また、ストレスコントロールも意識しましょう。人間はストレスが溜まるとステロイドホルモンの分泌を高めてしまいます。
その結果、肌の代謝バランスを悪化させます。
ストレスがかかりすぎてニキビができた経験ないですか?
現代人はとくに睡眠不足気味です。睡眠不足は身体と心にかかるストレスとなります。
一日の1/3は睡眠です。もっと言えば人生の1/3は睡眠とも言えます。先ほど触れたように寝具のメンテナンスもしっかりした上でしっかり休息をとれるようにしましょう。
そして、盲点なのが脱水状態。人間なにもしていなくても不感蒸泄というもので水分が身体から出ていきます。
水分摂取は意識しましょう。身体に水分が無ければ皮膚が乾燥するのは必然です。
夏は冷房、冬は暖房。エアコンの使用でも空気は乾燥していきます。お部屋の加湿なども考慮してください。
そして、ここまでやっても、ある時突然、ふいにかゆみが出てくる時もあるはずです。
そこで検討したいのが「かゆみ止めのお薬」です。
では、masayan(@masayan382)が考えるかゆみ止め薬についてまとめます。
かゆみ止めについて
まずあれこれと探してみて自分が求めるかゆみ止めの方針とマッチするものをリストアップしました。
HPクリーム
このHPクリームで注目なのがヘパリン類似物質です。
ご存知の方もおられるかもしれません。「ヒルドイド」ってお薬は聞いたことないですか?
皮膚科で処方されるお薬なのですが保湿力抜群で保険適応で自己負担が少ないことを逆手にとる輩が多くなり問題にもなりました。
このHPクリームはへパリン類似物質が含まれており、保湿だけではなく、以下のような乾燥や肌荒れを修復する働きをもっています。
・血行を促進し傷跡などを修復する作用
・肌の潤いを取り戻し外部から保護する保湿作用
・炎症を抑えて肌荒れを正常化する作用
乾燥肌の保湿だけでなく、ひびやあかぎれなど荒れてしまった手足の皮膚や傷跡の改善や、皮膚の炎症改善などに効果を発揮します。
オイラックスソフト
かゆみ・かぶれにすぐれた効果を発揮する5種類の成分に加え、殺菌剤を配合しています。
クロタミトン:かゆみをおさえます。
ジフェンヒドラミン塩酸塩:かゆみをおさえます。
グリチルレチン酸:皮膚の炎症をしずめます。
アラントイン:皮膚の組織修復を助けます。
イソプロピルメチルフェノール:殺菌作用を発揮します。
トコフェロール酢酸エステル:血流を改善し、症状の回復を助けます。
おそらく病院務めの方なら誰しもが聞いたことのあるかゆみ止め「オイラックス」。
それこそ患者さんがかゆみを訴えてきたら「とりあえずオイラックス塗っとく?」というセリフがどこからともなく看護師さんから聞かれるほどです。自宅に1本あると心強いです。
ヴァセリン オリジナルピュアスキンジェリー
どんな肌質の人でも安心して使える成分の「ワセリン」を主成分とする、ヴァセリンオリジナルピュアスキンジェリーです。
特にご高齢の方や粉を吹くほどの乾燥が著明な人は「皮脂欠乏性皮膚炎」なんて状態になっているケースもあります。
もうその名のとおり皮脂が欠乏しているわけですから直接油分を補うのがいいですね。
こちらのメーカーはリップやローション、ハンドクリームなど数多くの商品があります。使いやすい物でおうちに用意してあると、いざというとき役に立つと思います。
そして、上記のものはかゆみ対策で効果を上げてくれるお薬として紹介しましたが、共通点があります。
それは、ステロイドが含まれていないということです。
そもそもステロイドって何?って方もおられると思うので次は「ステロイド」についてまとまます。
ステロイドについて
ステロイドってどんな薬か知っていますか?とても素晴らしいお薬なのですが、それは正しい使い方ができていたらの話です。
なかなかに扱いが難しいところもあるので「カン」ではなく、正しく使いたいお薬です。
私たちの体では、副腎皮質という臓器から毎日一定量のステロイドホルモンが作られています。このホルモンは多くの炎症反応を抑制し、体の免疫バランスを保つように働いてくれます。
このステロイドホルモンを人工的に作ったのがステロイド薬です。薬の形態としては注射、飲み薬、塗り薬、吸入薬、点鼻薬、点眼薬など多岐にわたります。
ステロイドの薬効は主に「抗炎症作用」と「免疫抑制作用」です。
抗炎症作用とは、そのままの意味です。炎症を抑える働きです。では炎症とは身体の中で起きた障害の原因を取り除いたり、修復するような状態です。つまり、それらを抑える働きをします。
免疫抑制作用とは、体内で起きるいろいろな免疫反応を抑える働きです。
免疫とは、ウイルスや細菌などの異物が入ってきたときに体内に「抗体」がつくられ、これら外敵をやっつけようとするシステムです。
そして、その免疫が食べ物や花粉など私たちの身体に害を与えない物に対しても「有害な物質」として過剰に反応。それらを攻撃し過ぎることで、不都合な症状を引き起こしてしまうのが「アレルギー反応」です。
本来は自分の身を守るはずのシステムがエラーを起こし、自分を苦しめる結果になってしまうのがアレルギーの正体です。その自分自身の辛いエラー状態の症状を緩和するために使うのが「免疫抑制剤・ステロイド」ということです。
双方総じて、自分の体内で起こる「炎症」も「アレルギー」も反応を抑えるためにステロイドは使われます。
しかし、ステロイドを使うにあたり難しいことがあります。アレルギーを抑える代償に正常な免疫反応も抑えてしまう。
これがステロイドを使う時に注意しなければならないことです。
ステロイドの注射や内服薬を長期に使用すれば、必ず免疫抑制作用が見られるようになり、チョットしたカゼでも肺炎になったりと重症化しやすくなります。
またステロイド特有の副作用もついてまわるので管理やケアに注意したいお薬ともいえます。
これが、「ステロイド」と聞いて身構えてしまう理由です。
しかし、今回扱う外用薬(塗り薬)ではステロイドの量も少なく、局所的に作用させるものなので、よほど変わった使い方をしない限り、まず免疫抑制されることはないです。
むしろステロイド外用薬を有効に正しく使えば、短期間でしっかりと炎症を抑える効果が期待できます。
ステロイドの薬の強さは5段階あります。症状や健康状態、に合わせてやはり使い分けが必要なため自己判断されるよりは医師・薬剤師と相談した方が賢明かと思います。
①最も強い(Strongest)
・デルモベート(プロピオン酸クロベタゾール)
・ジフラール、ダイアコート(酢酸ジフロラゾン)②とても強い(Very Strong)
・アンテベート(酪酸プロピオン酸ベタメタゾン)
・フルメタ(フランカルボン酸モメタゾン)
・トプシム(フルオシノニド)
・マイザー(ジフルプレドナード)
・ネリゾナ(吉草酸ジフルコルトロン)
・リンデロンDP(ジプロピオン酸ベタメタゾン)③強い(Strong)
・メサデルム(プロピオン酸デキサメタゾン)
・リンデロンV(吉草酸ベタメタゾン)
・フルコート(フルオシノロンアセトニド)④普通(Medium)
・リドメックス(吉草酸・酪酸プレドニゾロン)
・アルメタ(プロピオン酸アルクロメタゾン)
・キンタベート(酪酸クロベタゾン)
・ロコイド(酪酸ヒドロコルチゾン)⑤弱い(Weak)
・プレドニゾロン(プレドニゾロン)
・オイラゾンD(デキサメタゾン)引用元:【皮膚科医監修】ステロイド市販塗り薬の種類・特徴と症状別使い分け/薬の相談室
覚えることがたくさんありますね。なかなかに難しいです。
ステロイドの塗り薬は正しく使えば安全だとは言っても、ステロイド。長期の連用は禁物です。
「長期連用」の期間としては約2週間ほどとされていることが多いです。
使用して1週間たっても効果が現れないのであれば皮膚科の受診をしてください。
また、塗る場所ですが、患部によって吸収率が違います。取扱説明書をしっかり読んで正しく使いましょう。
ステロイドの塗り薬はふつうの塗り薬とは違うことはよく覚えておいてください。
これらの前置きを確認したうえで、虫刺され用のかゆみ止めも検討します。
虫刺され用のかゆみ止め
蚊に刺された時なんか用にすぐ使える「液体系かゆみ止め」を考慮。手も汚れないしあると便利ですよね。
メジャーなところで「ムヒ」や「ウナコーワ」があります。
調べてみました。
ウナコーワクール
有効成分のリドカインがかゆみの伝わりを止め、ジフェンヒドラミン塩酸塩がかゆみのもとになるヒスタミンの働きをおさえます。
ウナコーワクールパンチ
局所麻酔薬であるリドカインを「ウナコーワクールの濃度から2倍」に増量しています。
液体ムヒS2a
液体ムヒS2aには「デキサメタゾン酢酸エステル(ステロイド)」が含まれています。
液体ムヒアルファEX
液体ムヒアルファEXには「プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(ステロイド)」が含まれていました。
「ムヒS」はステロイドフリー
「ムヒS」というクリームタイプであればムヒシリーズの中でステロイドが含まれていません。
ちなみに、冒頭でウチの妻が何も知らずに幼少期から痒かったら塗っていたという「液体ムヒS2a」だったのでステロイドが含まれていました。
ただし、ステロイドだからと怯えることもなく、ちゃんと取説を読んで正しく使えれば有効なお薬です。
ステロイドが含まれていないかゆみ止めを使い、結局かゆいがために掻きむしってしまえば本末転倒です。ステロイドを短期間で正しく使い、掻きむしることなくかゆみをやり過ごすというのも選択肢の一つです。
このあたりは考え方次第なので、どのようにかゆみをコントロールしたいか次第です。給料日に焼き肉を食べに行くか、給料日前日に食べに行くかみたいな。
masayanは基本、「安全に」、かつ、「置き」に行くタイプなのでステロイドは奥の手として基本、手を出さないスタイルでいこうと思います。
そのためうちでは「ウナコーワクールパンチ」を採用します。
それでどうしても改善しないのであれば、ステロイドが必要なくらいの何かが起きているものとして皮膚科を受診しようと思います。
奥の手の奥の手。飲み薬
そして、奥の手の奥の手。飲み薬です。かゆみ止め薬は塗り薬が一般的ですが「飲み薬も」存在します。
病院で働いている人なら「アレロック」というお薬が有名かと思いますが市販薬ではないそうです。
「アレロック」は薬の製品名で、その成分はオロパタジンという第2世代抗ヒスタミン薬です。
抗ヒスタミン薬は、放出されたヒスタミンが粘膜を刺激しないようにブロックすることによって症状を鎮める作用があります。抗ヒスタミン薬には第1、第2世代と分かれています。
実は開発された年代の違いで、副作用の強さが異なります。
第1世代の抗ヒスタミン薬は効き目は強いのですが、眠気や口渇といった副作用が目立ちます。その副作用の改善をしたのが第2世代の抗ヒスタミン薬です。副作用である眠気や口渇が出現しにくくなっています。
そのため市販薬の中から第2世代の抗ヒスタミン薬を探します。
ムヒAZ錠
「抗ヒスタミン作用」だけでなく、「抗アレルギー作用」、「抗炎症作用」を併せ持つ第二世代の抗ヒスタミン薬である「アゼラスチン塩酸塩」を配合しています。
用法は、1日2回。「日中のあっちこっち広がる我慢できないかゆみには朝飲む」「ぶり返すかゆみで眠れない、朝起きると掻きむしっていたなどのつらいかゆみには就寝前に飲む」など、あらゆるシーンに対応できます。
これが一番俺の好みでした。漢方は好きではないので。ただし、飲み薬になると普段飲んでるお薬との兼ね合いが出てくるケースもあるかと思います。主治医や、薬剤師さんとの相談はした方がいいかもしれません。
参考ムヒAZ錠
まとめ
考え方は十人十色です。求めるものや、設定次第であくまでもイチ看護師の考え方をまとめてみました。
masayanが選んだかゆみ止め薬
- HPクリーム
- オイラックスソフト
- ヴァセリン オリジナルピュアスキンジェリー
- ウナコーワクールパンチ
- ムヒAZ錠
自宅にお薬箱を用意されている方もおられると思います。その中にかゆみ止めを考慮する際の参考材料にこの記事がなってくれたらすごくうれしいです。
冒頭でも触れましたが、訴えの多い「痛み」の場合って痛い患部を触ることって基本ないですよね。ですから痛い部分を触りまくってさらに痛むことってないんですよ。
ですが、かゆい部分って搔いてしまうんです。そうすると、ヒスタミンが出てさらにかゆくなるという負のスパイラルが起きてしまいます。
かゆみが出ないように保湿、生活環境、ライフスタイルの改善をベースに必要なときにかゆみ止めのお薬を検討してください。
その上で、うちの妻のようにカンや習慣でお薬は使うのではなく、しっかりと理解をした上でお薬を検討していただければ幸いです。
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