「神倉神社」を後にして、続いて向かったのは熊野三山のひとつです。
今回ご紹介するのが【熊野本宮大社】です。
入り口には堂々と「世界遺産登録10周年」の文字が!
そして、【蘇りの地 本宮へおかえりなさい】とのこと。
さっすが聖地!懐も大きそうな予感です。では、さっそく参りましょう。
熊野本宮大社(くまのもとみやたいしゃ)とは!?
[aside type=”normal”]
主祭神は、家津美御子大神(スサノオノミコト)です。
歴史をさかのぼると、神が古代の本宮の地に降臨したと伝えられます。飛鳥時代(615年)三本の川の中州にあたる聖地、大斎原に社殿が建てられました。
奈良時代には仏教を取り入れ、神=仏として祀るようになります。平安時代になると、皇族・貴族の間に熊野信仰が広まります。
室町時代には、武士や庶民の間にも熊野信仰が広まっていました。男女や身分を問わず、全ての人を受け入れる懐の深さから、大勢の人が絶え間なく参拝に訪れる様子は「蟻の熊野詣」と例えられるほどでした。
明治22年の大洪水により、大斎原は大きな被害を受けてしまいます。当時は能舞台などもあり、今の8倍の規模を誇っていたそうです。明治24年に上四社が現在地へ移されました。
現在は、大斎原には中四社、下四社、境内摂末社の神々がおまつりされています。[/aside]
ここが蟻の熊野詣と言われる由縁ともなった場所なのですね。
『源平盛衰記』によると、あの、後白河上皇は、本宮へは34回も訪れているそうです。
それほどの魅力や力、神聖さがあったのでしょう。歴史ロマンの香りがプンプンします。
いざ、熊野本宮大社へ
風格のある鳥居です。
ぐっと胸を張っているような力強いタイプの狛犬さんです。
左右を幟がひしめき合う中、参道を進みます。
「熊野大権現」という文字が幟には書いてあります。
権現という神様はもとは仏で、その仏が神の姿になって現れたという考え方なのだそうです。
祓戸大神様で身を清めてから先に進みます。
私が参拝した平成26年度は世界遺産登録10周年の年であり、「挑」の字を掲げている年でもありました。
そして、八咫烏の由緒も。
八咫烏(由来)
熊野では八咫烏を神の使者と言われています。三本足とは熊野三党(宇井・鈴木・榎本)表わすとも言われ,当社では主祭神家津美御子大神(素盞鳴尊)の御神徳である智・仁・勇,又天・地・人の意をあらわしています。烏は一般に不吉の鳥とされてきているが,方角を知るので未知の地へ行く道案内や,遠隔地へ送る使者の役目をする鳥とされており,熊野の地へ神武天皇御東征の砌,天皇が奥深い熊野の山野に迷い給うた時,八咫烏が御導き申し上げたという意があります。又,歴史上の一端より触れて述べれば源平合戦の折那須与一出身地(栃木県)烏が金の紙幣(神のお告げ)をこの地にもたらしたので築城したといわれています。
次に世界各国の一部を記せば,
◎スカンジナビア
オジンの神の肩に止まった烏が二羽,一つは思考,一つは記憶と名づけて毎朝二羽の烏を放って,世界中のことを報告させたといわれている。
◎古代ギリシャ
烏はアポロの神の標識。
◎ツリンキート族
火を最初にもってきて,光を人にあたえたのは烏であると伝えられている。
又,最近スポーツのサッカーが青少年,若い人々に人気を博している。日本サッカー協会のマークは八咫烏です(明治時代にサッカーが日本に始まった。この頃から使用されているそうです)サッカー協会のマークに使用された意味は,考えるに目的とする相手チームのゴールをはずすことなく,きちんととらえて納めるという意ではないでしょうか。
尚,右の意より,当大社では今も尚変わらず,
◎人の道開きの開運,人生,目的達成
◎現在地~目的地の間,無事に到達する意・海上安全・交通安全(車・二輪車等)旅行安全・通学安全の守護として仰がれています。
*八咫烏のお祭りに関わる祭典
毎年一月七日,夕闇深き時刻(午後五時)に厳修斎行される(年始め牛王刷り初め)があり,当社の年中行事の中でも中心となるお祭りです。熊野本宮大社社務所
こちら、熊野本宮でも八咫烏が所狭しと姿を見せてくれます。
熊野速玉大社でもふれてますが、日本神話・神武東征のくだりで登場する八咫烏。初代・神武天皇を導いた話から熊野では祀られる存在となっています。
神武天皇と八咫烏に関してはこちらの記事でもふれています。合わせてご覧ください。
こちらも太い注連縄に迫力があります!
ちなみに、「これより先 神門内撮影禁止(尚、参拝祈念撮影、その他については、必ず社務所に届け出、許可を得ること)」と記されていました。
写真が命の当ブログ。写真を載せたいむね説明し承諾を得ようと試みるも承諾は得られませんでした。まぁ。個人ブログですので致し方ないですね。
神門をくぐるととこには熊野速玉大社のように横並びのスタイルで社が並んでいます。
御社殿へ
実は参拝順序があるそうなのでそれに従い参拝します。
①大三殿(証誠殿):家都御子大神(スサノオノミコト)
「平重盛」と記載された立札を発見!
父・平清盛と後白河上皇の間で板挟みとなりとても苦労した清盛の嫡男・重盛。
なんやかんやで平家贔屓のmasayanの中では大好きな人物のTOP3に入るくらいです。
NHKの大河ドラマ「平清盛」ではドラマ版「DEATH NOTE」の夜神月を見事に演じた窪田くんが平重盛も立派に演じてくれていたのが印象的です。
熊野詣の際に重盛が願をかけたということですね。
②第二殿(中御前):速玉大神
③第一殿(西御前):夫須美大神
④第四殿(東御前):天照大神
⑤満山社(結びの神・八百萬の神)
どうやらこの順番で参拝しないとだめみたいです。
↑熊野本宮大社を参拝されるご予定の方はチェックしておいてください!
それにしてもこの造りはなかなか見ないスタイルですね。熊野三山だけなのでしょうか?
隣接する形での社の建造。ほぼ隣に違う社があるので参拝はしやすいですね。
では、社務所近くの拝殿まで戻ります。
熊野本宮大社・拝殿
↑大黒石
「大黒石」に触ると金運が上がるそうです。
↑亀石
「亀石」に触ると長寿になるそうです。
気になる方は「大黒石」と「亀石」に触っておきましょう!
八咫烏ポスト
ここに現れたのが八咫烏がいる真っ黒い郵便ポスト!!
黒は全ての色を合わせた尊い色であり、神の遣いである八咫烏の色、本宮の大地を象徴する神聖な色です。
また多羅葉の木は、葉の裏に爪などで文字を書いていたことが葉書の語源となり「葉書の木」「手紙の木」とも呼ばれています。
社務所では、平成21年に復活した音無紙(熊野の手漉き和紙)で作られた葉書や、葉書として投函できる八咫烏ポスト絵馬を販売してました。
八咫烏ポストから手紙を出される場合には、社務所で「出発の地より心をこめて 熊野本宮」というスタンプを、押印してくれるそうです。
たしかに、最近ではEメールどころかLINEでなんでも済ます傾向がありますね。特に若い人は。
ここで改めて手書きの温かみを再認識するのも必要かもしれません…。
が、私クラスになるとまずは書道から練習して字が綺麗にならないとなかなか手紙という手段も選べないです。
字が汚いというのもなんとかしないとだめですな。
綺麗に字が書ける人は参拝したついでに「出発の地 熊野本宮大社」から手紙を投函されてはいかがでしょう?
八咫烏が素敵な方向へ導いてくれるかもしれませんよ!
熊野本宮大社
所在地:和歌山県田辺市本宮町本宮1110
電話:0735-42-0009
駐車場:あり
HP:http://www.hongutaisha.jp/
コメント