前回の続きのお話しとなります。
六道珍皇寺の住職さんにたずねました。
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実はお話しの中で「三途の川を渡る」というくだりがあったのですが、その中では「船で三途の川を渡る」というものがなかったのです。
個人的には三途の川の渡し賃が六文銭だと聞いていました。
そして、それを家紋とし、いつでも死ぬ覚悟ができているとしたのが今年の大河ドラマの主役である真田家ということです。
思いきって聞いてみました…。
…と思っていたのですが、実際はどうなのでしょうか?
非常に面白いところを突かれますね。お寺の近くに面白いものがあります。よろしければそちらにもお立ち寄りください。
ということで紹介されたところへ向かいました。
そして到着。
なんとも怖い感じですね。やはり「六道の辻」というのはすこし雰囲気が違います。
そして紹介されたのは『京名物・幽霊子育飴』でした
実はこんなお話しがあるのです。
約400年ほど前の慶長4(1599)年の頃。
飴屋の主人が店じまいをしていると、鳥辺山(平安時代以前から京の埋葬地となっていた場所)の方から、普段見かけない異常に青白い顔をした女が「飴を1文売って欲しい」と店を訪れます。
主人は断る理由もないため女に飴を売ります。すると、次の日、また次の日も青白い女は、夜に毎回1文ずつ手にして飴を買いに来るようになりました。
女性が店を訪れ、7晩がたったあくる日の朝。主人が売り上げを勘定しようとすると、銭箱の中に1枚の樒(しきみ)の葉が入っており不思議に思います。
なぜ葉っぱが入っているのかと。そこで主人はあの青白い女が怪しいと結論を出します。そして、その日の夜、また女が飴を買いに来た時に、主人はこっそり女の後をつけることにしました。
女を尾行していると、鳥辺山にある墓地の前ですーっと姿を消してしまいます。すると、お墓の中から赤ん坊の泣き声が聞こえてきました。
翌日、お寺の住職と一緒に赤ちゃんの声がしたお墓を掘ってみると、中から飴をくわえた赤ん坊が出てきました。どうやら赤ちゃんを妊娠中に亡くなってしまい、その後、土葬されてしまった女性が幽霊の正体だったのです。
しかし、亡くなった後もお腹の中では子どもがすくすくと成長し、お墓の中で赤ん坊が誕生しました。
母親は自分が母乳を与えることができないため、幽霊となって三途の川の渡し賃である六文銭を使って飴を買い、7日目からは、お供えの樒の葉をお金に変えて飴を買っていたという話です。
このことから、いつしか『幽霊子育飴』と名前が付けられたとのこと。
おぉ~これが三途の川の渡し賃となる六文銭で買い求めた「飴」を売っているお店なのかぁ~!
実はこのお話しは、かの有名な水木しげる先生原作の『ゲゲゲの鬼太郎』の前身である、『墓場鬼太郎』の元にもなっているそうで、2008年には深夜アニメ枠『ノイタミナ』などでTV放送されています。
前ふりは終了。いざ、現物をチェック!
おぉ~。これは重みがある!少し怖い感じもする~!!
中は普通の飴ちゃんでした!
…冷静に考えればこの「飴」は恐怖の対象ではなく、むしろお乳が飲めない赤子の命を繋いだ素敵な「飴」なはず。
人の命を救えた飴として売ればもっと好感度は上がるような気もしますが…。
やはり幽霊飴とした方がインパクトはあるんかな?興味がわいた方は是非とも一度、食べてみてはいかがでしょうか?
味は少し懐かしい感じの飴でしたよ。
そして、六道珍皇寺の住職さん…やっぱり三途の川の渡し賃は六文銭だってことなんかな?
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みなとや幽霊子育飴本舗
所在地:京都府京都市 東山区松原通大和大路東入二丁目轆轤町80−1
電話:075-561-0321
HP:http://kosodateame.com/
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