ある種、接客業ともいえる仕事をこなしている看護師のmasayan(@masayan382)です。
看護師というと注射や採血をしているイメージもあるかと思いますが、その実、むしろ7割くらいはコミュニケーションを要する接客とも言えます。
むしろ、相手の顔色をうかがわず、血管だけに専念できる採血なんかは心休まる作業だな〜なんて個人的には思ってます。
主に、患者さんにその家族、医者や他職種、同職者に上司…。人の顔色ばかりうかがっていることも多くなります。
そんな仕事の中で必須なスキルが「コミュニケーション能力」です。最近は人と話さなくなり、スマホでネット、電話じゃなくメールやLINEなど文字で済ますコミュニケーションが増え、人と話せない人が増えてます。
別に看護師に限った話ではなく、学校や職場、趣味サークルなど人と接することは当たり前のようにあるわけですが、みなさんは上手にコミュニケーション取れていますか?
私は振り返ってみて、学校や親から「コミュニケーションってこうやるんだぞ」って習ったことないんです。そういう人ってけっこういるんじゃないかなって思います。みんな独学。
熱心な人やコミュニケーションで壁を感じたりした人は一生懸命に本を読んだりして勉強された方もいらっしゃるかもしれませんね。
今回は人間関係がうまくいかないとか、他人とのコミュニケーションで悩んでいる人がいたらこんなものもありますよって話をしたいなと思います。
それが「Iメッセージ」と「YOUメッセージ」です。
これをもっと若い時期に知っていたらと本当に思います。現在、部活のキャプテンを務めている人、「〇長」なんて役職が付いていて他人を動かして仕事をすすめなきゃならない人、夫婦、恋人間で喧嘩が絶えないなど状況はいろいろだと思いますがどこでも使える素敵なものです。興味が湧いた方は是非読み進めてみてください。
でわ、参りましょう。
「Iメッセージ」と「YOUメッセージ」とは!?
読んで字のごとく、「Iメッセージ」とは主語が「私」のメッセージ。「YOUメッセージ」とは主語が「あなた」のメッセージです。
例①
「(あなたが)部屋が暑いから冷房をつけてくれ」
「(私には)部屋暑すぎて辛いので冷房をつけてくれると助かる」
例②
「(あなたは)いつになったら遅刻がなくなるんだ」
「(私は)いつも遅刻してるみたいだけど、朝何かあったんじゃないかと思うと心配だから定時に来れるようにしてほしいな」
例③
「(あなたは)本気をだせよ」
「(私は)まだあなたには意識しきれていないだけで、底力が残ってると思う」
…。どうでしょう?少し表現としておかしいかもしれませんがニュアンスとしてはこんな感じ。共に事実は同じでも伝え方、感じ方って変わってきてませんか?
YOUメッセージの特徴
YOUメッセージは上記の例にあるようにわりと相手の気持ちを考えずにぶった切る感じです。受け手が言葉を放った相手の物差しで測られることが嫌じゃなければ成立します。例えば、憧れている先輩や好きな上司、自分のことを何でも知ってる親、兄弟、幼馴染みなど。
しかし、そういった相手ではなかった際には「反発」が生まれます。
わかりやすいのは上記の例③ですかね。「本気出せよ」って言われて「は?なんでそんなことおまえに言われなきゃならんの。」ってなりますよね。
これが絶大な信頼を置いている部活の先生だったら別です。「自己ベストを更新するために追い込んでくれているんかな」とか前向きにとらえることもできます。
そして、これは私に限らずですが、みなさん意識しないで使っていることが多くないですか?
YOUメッセージは受け手が納得できない場合、もめごとやクレームなどに発展していきます。
仲がいいからこそ、ラフに伝えたメッセージが些細なことで口論に発展するなどの「話し手、受け手」で温度差が生じた時がやっかいです。
Iメッセージの特徴
これは例を見てもらった通り、「私の感想や気持ち」になります。「冷房をつけてほしい」「遅刻しないでほしい」「本気を出してほしい」中身は一緒でも伝え方が変わりましたよね。YOUメッセージはへたをすると反感を買うおそれがあるのに対し、Iメッセージの「私の感想や気持ち」って否定できませんよね。だって、勝手に思った・感じたことですから。
「私はあなたが1番カッコいいと思う」って言われてもその人の気持ちを否定できませんよね。「いやいやそんなことないから」って言っても、その気持ちを持ったその人の感情を他人が「それは幻想だから」って否定できません。「そうかぁ、そうなんだ」としか言えないんじゃないでしょうか。
否定できないため、受け入れやすいというのが特徴となります。
ですが、気持ちを伝えるため文字数や言葉が長くなることで煩わしいと感じる人もいるでしょう。
「もう前置きはいいから、結局何よ?」とせっかちな人には煙たいかもしれません。
また、「それ、おまえの勝手な感情や要求だろ?」と理路整然と話される人には「感情は無用」と斬られる可能性もあります。
まぁ、それぞれに長所、短所があります。
男性看護師のmasayanがかつて陥った窮地
私が1年目の新人看護師の時の話です。同期の看護師7人が女性の看護師になるのですが、それまでの男友達とのコミュニケーション方法がそのまま女性とマッチしないことが判明し困惑しました。
女性とのコミュニケーションが豊富な人はよくわかると思うのですが、女性のコミュニケーションには「感情表現が非常に豊富」です。もっと言うと、男性は感情表現が苦手です。
「可愛い」「おいしそう」などなど。女性の会話から聞こえてくる言葉には「感情」がすごく乗っています。
一方で男性の会話になると「事実」とか「数字、データ」が多いと思います。「今度でる新機種のスマホのスペック」とか、「先日あった面白い話」とか。「感情表現」がないわけではないですが、女性と比べると少ないですかね。
このへんの違いなんかが女性と男性が喧嘩する火種とも成りえます。
もちろん、上手にできる男性もいるわけですが。
私は苦手だったので、同期の女性看護師からはボロカスにされました。masayanの「メールは冷たい」とか「ノリが悪い」とか「どんなつもりなのか見えない」だのなんだの…。
解決策は簡単。Iメッセージにすればよかったのです。
自分の「気持ち」を相手に送る
Iメッセージにすること、すなわち、主語が自分になることでそれを相手に伝えようとなると必然的に自分が思った気持ちを伝える形になります。
例えばそれが頼み事だった場合、その気持ちが理由にも成り得ます。
「(あなたが)次の会議までにこの資料、人数分コピーしといて」が「(私は)クレーム対応で時間が裂けなくて、次の会議の資料のコピーを取ってくれると非常に助かるんだけどだめかな?」ではだいぶ印象が変わりますよね。
人ともめることが多いとか、部下や上司と上手くコミュニケーションが取れないと悩んでいる人は気づかないうちにYOUメッセージでやりとりしてませんか?
Iメッセージを使ってみることから始めてみてはどうでしょう?人ともめるということはあなたが放ったメッセージを相手が受け入れられないからです。相手が受け入れられるような伝え方、意識してみませんか?
もちろん、「Iメッセージ」ならなんでもいいわけではないです。上記のコピーの件も言葉が長ければ長いほどいいわけにも聞こえてきますよね。自分の気持ちを山ほど伝えることがいいわけでもないです。
「相手に伝わるように過不足なく、適度に伝える」これが理想だと私は思います。
ただし、今までIメッセージを意識することなく、YOUメッセージを多用し、他人ともめることが多いのなら今までの伝え方に問題があるかもしれません。そして手法を変えなければきっとこれからもそうでしょう。
コミュニケーションはこうあるべきというものはないと思います。人のキャラクターや信頼度、関係性、役職、ポジションいろいろ変動させる要素があるからです。
ただし、「これから」を変えたいのなら「今までとは違う伝え方」、意識してみることは良いことだと思います。ある程度Iメッセージの使い方に慣れたら、その量、頻度、YOUメッセージとのバランスまで意識してみましょう。
「伝え方が変われば、伝わり方が変わって、今までにはない何か変化」が現れると私は思います。
まずは、「感じたこと、思ったことをそのまま言う」でなはく、「私の気持ちを受け取ってもらえる形でプレゼントする」というところかイメージしてみてはいかがでしょうか。
この記事があなたの参考になれば幸いです。ご一読ありがとうございました。
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