あなたは自分の健康に気を使って生活されてますか?
かれこれ10年以上、病院で働いている看護師のmasayan(@masayan382)です。
当然職場は病院になります。病院が職場なので職場の健康診断も職場で受診します。
受診後、結果が私のレターボックスに入っていたのですが見るのも面倒だし、自分は元気だしと放っておいたのですが先日、職場のお偉いさんから再検査が必要な人は再受診しておいてくださいとお達しがありました。
…ですが、自分のこととなるとわりとどうでもいい私。
それでも放っておいたら上司から怒られてしまいました(*´∀`*)
やむを得ず、未開封の診断結果を見たらなんと、肝機能の数値が上がっておりました。
自分の頭の中でよぎったのが…「お酒」でした。自分自身、20代はそれなりに飲んでましたが30代になってからはあまり飲まなくなったんです。車通勤にもなりましたし。家族もできましたし。
週1~2回風呂上がりに1本飲む程度だったんです。
渋々職場の消化器内科を受診しました。
その際、先生から言われた言葉はこのようなものでした。
食生活もあるかもしれませんがmasayanさんの場合はサプリメントを止ましょう。薬剤性肝障害の可能性があります。
えっ!!サプリで肝障害?
健康を気にして飲んでるサプリメントで肝臓を痛める人もいるんですよ?
とのことでした。
恥ずかしながら私は看護師でありながらそのへんのことは全然知りませんでした。
結論から言うと、サプリメントを断つことで肝機能が改善できました。
下記にまとめますので、最近肝機能が気になっている方、健康意識が高くサプリメントをよく飲んでおられる方、興味がある方はぜひ、ご覧いただければと思います。
では参りましょう。
サプリメントとは!?
サプリメント(supplement)とは、栄養補助食品(えいようほじょしょくひん)とも呼ばれ、ビタミンやミネラル、アミノ酸など栄養摂取を補助することや、ハーブなどの成分による薬効が目的である食品である。略称はサプリ。ダイエタリー・サプリメント(dietary supplement)は、アメリカ合衆国での食品の区分の一つである。ほかにも生薬、酵素、ダイエット食品など様々な種類のサプリメントがある。健康補助食品(けんこうほじょしょくひん)とも呼ばれる。
元々日本よりもアメリカではあたり前のサプリメント。なぜなら、アメリカでは医療保険制度が日本とは異なっていて、病気にかかると日本と比べて高額な医療費が必要となってしまいます。日本には国民皆保険制度がありますから。
そのため日頃からの健康の維持に大きく関心が高く、薬よりも安いく健康でいられるようサプリメントが幅広く普及しています。
日本では90年ごろからま医療費高騰の対策として「予防医学」を進めるため法整備や規制緩和が行われ、また一般の人に健康維持の意識を高めてもらう目的で推進されるようになりました。
その結果、現在では日本でも一大市場にまで発展し、ドラッグストアやコンビニでも購入できるようになりました。
肝臓の働き
肝臓は「沈黙の臓器」といわれています。なぜそのように言われるのかというと、何らかの原因で肝臓が障害を受けても、予備能力が高いため、症状として自覚できないことが多いからです。
大きく分けると5つの働きがあります。
①食べ物の代謝
・私たち人間は食物からの栄養素をそのまま利用することはできません。そのため肝臓は胃や腸で食べ物を分解し吸収された栄養素(糖質、タンパク質、脂質)を利用しやすい物質に代謝して貯蔵します。
そして必要時はそれらを分解してエネルギーなどを作り出します。
肝臓で分解された物質は血液をめぐり、全身の器官や臓器に送り出します。
②解毒作用
・肝臓は、私たちが摂取したアルコールや薬剤や代謝過程で生じた有害物質を毒性の低い物質に変換し、尿や胆汁中に排泄するという解毒作用を持っています。そのため、解毒作用以上にアルコールや薬物を摂取すると肝臓に大きな負担をかけてしまいアルコール性肝障害、薬物性肝障害などの病気に発展してしまいます。
③胆汁の生成
・肝臓は脂肪の消化・吸収を助ける働きのある胆汁も生成しています。肝臓に障害が起こり胆汁の流れが悪くなると、血液中にビリルビンという色素が増え、眼球の白目の部分が黄色くなったり(眼球黄染)や体中の皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)と呼ばれる症状が現れます。
④免疫機能
・肝臓のマクロファージといわれているクッパー細胞が身体に入ってきた異物を貪食(どんしょく)します。まぁ。平たくいうとバイ菌をやっつけてくれます。
⑤血液凝固因子の生成
・肝臓は、プロトロンビンやフィブリノゲンなど、血液凝固に重要な役割を果たす物質の大部分を生成しています。そのため肝障害で血が止まりにくくなってしまう人もおられます。
薬剤性肝障害って何!?
薬剤の使用が原因となって肝臓が障害される病気のことです。肝障害の程度によっては、症状がまったくないこともあります。
初発症状として倦怠感や嘔気、食欲不振、腹痛などの不定の消化器症状を訴えることが多く、発熱、かゆみ、発疹、黄疸(おうだん/身体が黄色くなる)が半数以上に現われます。
また、上記にあった肝臓の機能が正常に働かなくなるわけですから肝障害とは恐ろしい病気なのです。
では改めて、私、masayanのケースをお話しましょう。
masayanのケース
では、冒頭でもあった私の話です。
この話は実際にあった話です。忠実に書きました。ご覧ください。
2018年6月某日
masayanさんは4月の健康診断のときに肝機能が上がってますね。
そうなんです。お腹とかなんともないですし、少し疲れやすくなったかなくらいです
普段お酒やタバコってどうなんですか?
ちょうど健康診断の時期くらいまでは両方してたんですけど、今はタバコは辞めてます。お酒は週に一回くらいビールを一缶くらいですね。飲み過ぎってレベルではないと思ってたのですが…。
お酒だとGOTが上がるんですよ。masayanさんの場合はGPTの方が高いし、γ-GTPは高くない…。
あれ、そうなんでしたっけ?
…masyanさん、食事はどうですか?
食事は妻に任せてます。作る食事もここ数年変わってないと思うんですよね。体重もそんな変わってないです。
そうですか。確かに、去年や一昨年は採血データは異常ないですしね。
運動は最近ちょっとさぼってますが仕事で歩きまわってます。
サプリメントはどうですか?
サプリですか?そうですね。飲む方だと思います。妻と妊活中なので亜鉛系とか、少し疲れ気味なところもあるのでビタミン系とかたまに飲みます。口内炎ができたときなんかも飲んじゃいますね。
どんなペースですか?
…週2回とか。一日おきとか。飲まないときは1週間空いたりとか。
…。masayanさん、サプリメント止めてみましょう。
サプリが原因ですか。
masayanさんの採血結果だと疑わしいのは「脂肪肝」か「薬剤性肝障害」です
脂肪肝!肝障害!俺まだ30代なんですけど。
ただ、食生活が変わってなくて去年や一昨年が問題ないってなると今はサプリメントで肝臓に炎症があるのが問題かもしれません。腹部エコーもしてきてもらいましたが脂肪肝は見られません。ただ、脂肪肝がはっきりしてたら遅いんですけどね。4月も6月も食事内容が変わってなくて、変動があるのがサプリメントの内服であれば、やはりそれを疑うしかないですね。
…そうですか。
採血上、若干の肝機能の改善は見られていますが、まずはお薬を出すので一ヶ月後、採血で結果を確認しましょう。その間はサプリメント中止です。
わかりました。
こうして再受診後にウルソを処方されました。
まさか、私がウルソを飲む日が訪れようとは…(泣)
そして、一ヶ月後の再診
採血結果は良くなってます。
良かったです。
食事は変えたんですか?
大きくは変えてませんが腹八分目くらいにはしてました。サプリメントは飲んでないです。
そうですか。腹部エコー上脂肪肝はなかったので、今回はサプリメントが原因だったと言えますね。
先生、サプリメントって健康のための補助剤だと思っていたのですが。
サプリメント自体はそういう目的で作られていますが、添加物や防腐剤が入っているのでそちらが原因でアレルギー反応が出てしまう方もおられます。TV等ではサプリメントを飲めば元気になれる的なことしか言わないですが、こうして健康被害に合われる方も中にはいらっしゃいますからね。
看護師なのに恥ずかしい話です。
といった事がありました。
↑でも触れてますが、まさか、健康になるためのサプリメントで薬剤性肝障害になるとは夢にも思ってませんでした。
最近はこういった話も非常に多く、それはサプリメントが簡単に手に入るようになった経緯が大きいそうです。
ちゃんと記載はされていても、自分の身に降りかかってくるとは思いませんでした。
考えが甘かったです。
おわりに
「サプリメントを飲んでいるのに全然元気にならない」というあなた。
肝臓は沈黙の臓器です。肝臓からのHELPが届いたころには既に肝臓が大ダメージを負っている可能性があります。
私はほぼ無症状の段階で健康診断の採血でたまたま発見されたから早期に回復することができました。
あなたの採血結果は大丈夫でしたか?
けっこう安易に「食事は好きなものを食べて、足りない栄養素はサプリで補おう」なんて考えてませんか?
私みたいに添加物や防腐剤も一緒に飲んで実は肝臓が悲鳴を上げているかもしれませんよ?
人間は食事で栄養を補給する生き物です。
サプリメントに頼らず、食事から栄養を摂取しましょう。
↑今回のことがあって読んだ本です。
ビールがおいしい季節となりました。お酒を飲むからと肝臓を気にして飲んでる「ウコン」で身体を壊す事があるって知ってました?
なんとなく知ってるつもりだったサプリメントがこういうものだとか、アメリカと日本のサプリメントや監視機関の違いなどいろいろと知らないことだらけでした。
簡単に手に入るものだからこそ、先入観や思い込みなどもあると思います。
処方された薬ってお医者さんや薬剤師さんが説明してくれます。
しかし、サプリメントって誰が有効性や副作用、注意点を説明してくれるのでしょうか?
自己判断ですよね?
身近になったものだからこそ、正しい知識を持って正しく判断することが大切だと思います。
とても参考になる本でした。健康意識、健康管理、サプリメントに興味がある方は是非一度読んでみてください。
本当に勉強になりました。
ということでmasayan家にあるサプリメントはすべてゴミ箱行きになりましたとさ。
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